緊急時にはコレ! 虫歯の痛みを一時的に抑える4つの方法
ある日突然、おそってくる歯の痛み。
ピリピリ、チクチク、キーン、ズキズキ。
色んな種類の痛みがありますが、歯の痛みはどれも不快で耐え難いものです。
もちろん、今すぐ歯医者に行くべきなのはわかっていても、いろんな事情で難しい……。
仕事や学校など、予定は山積み。
しかも今どきの歯医者はどこも予約制。
おまけに、歯が痛み出すのは、なぜか真夜中や早朝など、歯医者が開いてない時間が多いのはなぜ?
それなのに歯の痛みは、休むことなくあなたをいたぶり続けます。
仕事や家事が手につかない。楽しいはずの遊びも辛い。
眠ることすらできなくなることだってあります。
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そんなとき、とにかく一時的にでも歯の痛みを抑える応急処置的方法を4つご紹介。
まずはこれらの方法で痛みを和らげ、歯医者に駆け込むまでしのぎましょう。
ただし、歯の痛み(虫歯)は風邪や腹痛とは違い、自然治癒することは決してありません。
一度痛みが治まったとしても、虫歯や歯茎などのトラブルは刻々と進行しているので、歯科医の受診は必須です。
あくまで歯医者に行くまでの「応急処置」だということを忘れないでくださいね!
まずは基本中の基本
うがいで異物を除去
虫歯が痛むとき、まずは口の中、とくに患部周辺をできるだけ清潔にすることが大切です。
とはいっても、痛い歯を爪楊枝でつついたり、ガシガシ歯ブラシでこすったりするのは厳禁。
痛みをさらに強くすることがあるので絶対にしないようにしましょう。
患部を刺激しないよう、常温~ぬるま湯の水道水を口に含み、やさしくブクブクうがい。
口内全体や虫歯周辺についている汚れをそっと取り除きます。
虫歯の穴に食べ物のカスが詰まり、そのカスが虫歯で露出した神経などに触れて痛みが出ている場合は、これでかなり楽になるはず。
また、グラス1杯の水に、小さじ1杯程度の塩を入れて混ぜたもので口をゆすぐのもおすすめです。
塩水には細菌を減らす効果があり、神経の腫れを鎮静化させる働きも期待できます。
虫歯自体よりも、歯茎が腫れて辛いような場合は、塩水うがいはとくに効果的です。
痛みを取り去りたい一心で、口に含んだ水を力いっぱいブクブクしたくなりますが、あくまで「優しく」「口の中をゆすぐ」程度にとどめましょう。
患部周辺はなるべく刺激しないことが、痛みを激化させないために大切なポイントです。
またもしも、家に「イソジンうがい薬」があったら、痛み止めとして利用できます。
風邪予防などに使う時よりも少し濃い目のうがい水を作り、毎食後こまめにゆすぐことで、歯茎周辺の腫れを落ち着かせ、痛みも緩和してくれます。
ただし、歯茎の奥深くや歯の根の先が痛むようなひどい虫歯の場合は、あまり効果がないかもしれません。
過敏になった神経を鎮静化
患部を冷やす
痛みで熱を持った部位を冷やすと、痛みが軽減されるのは、歯も体の他の部分も同じ。
といっても、氷を口に含んで直接、虫歯にあてて冷やすような荒業は、よけい痛みを激しくするので、NGです。
虫歯の痛みを軽くしたいなら、頬の上から虫歯のある周辺を冷やすのが正解。
このときも、あまりに冷たいものを頬にあてるのではなく、水で濡らしたタオルをあてたり、湿布薬を頬に貼るなどするとよいでしょう。
保冷材や、氷枕のようなものを使うときは、必ずタオル等でくるんでから、そっと頬にあてます。
腫れて熱を持った虫歯周辺を、ゆっくり冷やしてやることで、過敏になった神経を落ち着かせて、激しい痛みを和らげることができるのです。
もしものために常備
虫歯痛に効く市販薬に頼る
とにかく虫歯は、根本的な治療をしないかぎり「自然治癒」することは決してありません。
一時的に痛みが治まったとしても、虫歯はその間も歯の奥にどんどん広がって、ダメージを与え続けています。
これからご紹介する歯痛に効く薬は、決して根本治療にはなりませんが「今ある激しい痛み」を抑える即効的な効果は大。
今、虫歯が気になっている人は、できるだけ早めに歯科医に行く予定を入れるとともに、「万が一」に備えて、痛み止め薬を準備しておくのもよいでしょう。
では実際に、薬局で入手できる歯痛薬をご紹介しましょう。
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★新今治水(しんこんじすい)
虫歯に直接、塗布して痛みを抑える液状の歯痛薬です。
塗ってから2分以内に鎮痛効果があらわれる即効性が魅力。
使用した約9割の人が効果を感じたという有効性の高い薬です。
子どもからお年寄り、薬が飲めない妊娠中の女性でも安心して使えるのもうれしいですね。
薬を使用しても、歯のエナメル質や象牙質を傷める心配がないところも特長です。
★鎮痛・解熱剤
バファリン、リンクルアイビー、ロキソニンなどの鎮痛剤も歯痛の緩和に効果があります。
歯の痛みは、痛みの中でもかなり激しい痛みのため、強い鎮痛効果を持つロキソニンは、かなりおすすめです。
ただし、ロキソニンは効果とともにリスクも高い第一類医薬品のため、薬局店頭でする場合には、薬剤師からの指導が必要。
ネット通販で購入できるケースもありますが、この場合はチャットやスカイプで薬剤師から指導を受けることが必要なことも。
ほかには、アンケートに答えた内容を薬剤師が確認したうえでの販売になるなど、他の医薬品にはない手続きが必要です。
遅くまで開いているドラッグストアの中には、夜間薬剤師が不在なこともあり、その時間帯には薬自体があっても購入することができないので注意が必要です。
また、ロキソニンは喘息のある人、肝・腎機能障害のある人、妊娠後期の人、子供などは服用できません。
重大な副作用もいくつか報告されているので、服用を避ける条件のない人でも、ダラダラ続けて飲むのはダメ。
あくまで歯科医で治療を受けるまでの痛みを抑える薬として利用してください。
他の「胃にやさしい」「穏やかな効き目」などといううたい文句の鎮痛剤・解熱剤でも、長期間にわたって服用し続けるのはNGです。
意外に効果あり!
ツボ押しで痛みを緩和
「ツボ」を押すことで、激しい歯痛が治まるなんてホント? と半信半疑の人は少なくないかもしれません。
でも人間の体の神秘というべきか、このツボ押し、あの辛い歯痛にもかなり効果があるのです。
たとえば抜け出せない会議やイベントの真っ最中に起こった歯痛。
とりあえずなんとかしたいというときに、ツボの位置と押し方を覚えておくと「助かった~」と感じるはず!
その「虫歯の痛みを抑えるツボ」とは、手の甲の親指と人差し指の付け根あたりにある「合谷」(ごうこく)です。
合谷のツボの探し方は、比較的簡単。
人差し指の骨を爪の側からなでおろし、親指の骨と交わる分岐点で止まります。
そこから爪1枚分くらい上に戻った(人差し指の)骨付近に合谷のツボはあります。
ただしこのツボ、手の甲の真上から抑えてもポイントには当たりません。
親指の先を、探し出したポイントに当てたら、そのまま人差し指の骨の際をぐいっとなぞるように指先を押し込みます。
すると、一点「ツーン」とくるような刺激を感じる場所があるはず。
「ん?」と思うときは、まだその場所が見つけられてない証拠です。
指先を骨の奥に押し込むイメージであちこち押してみましょう。
ツボに当たると、肘にまで響くような痛気持ちいい刺激が走ります。
このポイントをやや強めにプッシュ。
指先をツボに押し付けたままぐりぐり回すようにしたり、強弱をつけて押したりします。
押し続けることで、多少の痛みを感じますが、その痛みが消えるまで刺激を続けると、歯痛も徐々に和らいでいくのが感じられます。
もうひとつは、手のひら側にある「歯痛点」というツボです。
手のひら側の薬指と中指の分岐点あたりが「歯痛点」のある場所。
ツボを押される側の手を立てるようにして、押す方の親指を上から差し込みます。
そして「歯痛点」を上からつぶすように押し付け、強くプッシュ。
やはり「ツーン」とするような痛気持ちいい刺激が走るはずです。
ここも、念入りに押し続けましょう。
気が付けば歯の痛みはかなり緩和されているでしょう。
痛み止めがなく、その場所から動けない場合も、ツボ押しさえ知っていればしのげます。
どちらも手のツボなので、人前でもさりげなくできるというのも助かるポイントですね。
絶対、やってはダメ! 間違った応急処置リスト
最後に、虫歯が辛いとやってしまいがちな間違った応急処置についても説明します。
どれも、あまりの不快感に、ついついやってしまいがちな「応急処置」ですが、さらに痛みが増すことばかりなので、要注意です。
★触る
これまでさぼりがちだった口内ケアを猛烈に反省するのは大切ですが、だからといって痛いときに念入りに歯磨きをするのはNG。
患部を強く刺激すると、よけいに痛みがひどくなります。
歯ブラシの毛先が、虫歯付近の神経に当たったら、飛び上がるような激痛に見舞われてしまうかも……。
また、歯磨きによって、歯茎の血行が促進されると、ズキズキ感も大きくなります。
もちろん雑菌だらけの指で触ったり、気になるからと舌で歯を探るようにするのも、やってはいけないことです。
軽くうがいをして、ツボ押しや鎮痛剤で痛みを抑えたら、安静に。
★飲酒
あまりの痛みに耐えかねて「お酒を飲んで酔っ払ってしまえば、痛みを忘れるかも」と、お酒を飲むのは大間違い。
アルコールの影響中枢神経が一時的にマヒする効果は確かにありますが、同時に血流がよくなることで、その後さらに激痛に襲われること、確実です。
また鎮痛剤を服用した場合、直後の飲酒は重大な副作用を引き起こすリスクが高まるので、厳禁です。
★入浴
虫歯の痛みに耐えて、イライラささくれだった神経を落ち着けようと、入浴するのもよくありません。
とくに熱いお風呂は絶対に避けましょう。
熱いお風呂は、血行を促進し、血圧も上昇させます。
血液の流れがよくなれば、神経が圧迫され、虫歯の痛みも増大。
入浴するときは、お湯をぬるめにしておくかシャワー程度で済ませて、体を温めすぎないことが大事です。
まとめ
今現在、歯が痛くて困っている人だけでなく、今は痛くないという人も、ぜひぜひ覚えておきたい「虫歯の痛み」対処法。
けれど、本当に大切なのは、定期的に歯科で検診を受けることです。
もしあなたが、毎日しっかり歯磨きをして口内ケアには万全の自信を持っているとしても、専門医による検診は必須です。
自分ではわからない部位に虫歯ができていたり、歯の表面はなんともなくても、治療済みの詰め物の内部が炎症を起こす可能性はあります。
また、歯自体はなんともなくても、歯茎に病変が起こっているかもしれません。
毎日の口内ケアと定期的な歯科の定期健診、そしていざというときの歯痛用の薬と歯痛対処法を覚えておけば、パーフェクト。
辛いあの痛みに悩まされないために、備えは念入りにしておきましょう。