早期発見に繋がる自分でできる乳癌の初期症状知っていますか
乳癌は、女性なら誰もが気になる病気です。
最近は乳癌の早期発見の大切さがかなり認知されてきました。
でも、最新の2015年のデータで見ると、1万3584人で5位(女性)です。30歳から64歳までの働き盛りの、女性の癌による死亡の1位になっています。(日本癌学会)
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乳ガンは女性が患う癌の中で最も多い癌で、近年増えています。
一生涯に一度は乳癌になる女性は数年前までは二十数人に1人と言われていましたが、最近では12人に1人とされています。
乳癌は自分で見つけることができる可能性の高い、数少ない癌の一つです。
どうやって、乳癌と診断されるか、調べてみました。
乳癌の3つの初期症状
1.胸部のしこり
だれでも知っている乳癌で代表的な症状です。
お風呂で石鹸をつけて片手を軽く挙げ、親指以外の4本指をそろえて、乳房全体と脇の下を小さく「の」の字をたくさん書くようにして触ります。
2㎝以下でリンパ節への転移がなければ初期症状と言います。
2.血性の分泌物
乳頭を絞ると乳管内にできた癌により、血性の分泌物が乳頭から出てくることがあります。
乳頭をやさしくつまみ、軽くしぼるようにして、乳頭を観察してください。
3.乳腺のひきつれ
手を挙げた時に、乳腺にひきつれる感じを自覚したら、それは大切なサインです。
癌細胞が皮膚近くまで達すると、乳房の一部がえくぼのようにくぼむことがあります。
その他、リンパ節に転移している場合は、リンパ節が肥大し、腕にむくみやしびれをきたすこともあります。
乳癌には、しこりのほか、乳首や皮膚などにさまざまな症状が現れることがあります。
早期発見、早期治療のためにも、気になる症状がある場合は念のため乳腺外科を受診するようにしましょう。
何よりも、乳癌の早期発見のためには、定期的に乳癌検診を受ける必要があります。
40歳以上の女性には、地元の市町村から定期検診の通知が配布されています。
最低でも2年に1度の検診が推奨されています
乳癌の3つの原因と症状
乳癌の要因として大きく関与しているのが、女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)です。
エストロゲンは、乳管の発達や女性生殖器の発達を促すホルモンであり、月経リズムによって量が変化します。
近年このホルモンが過剰に分泌されて、長い間エストロゲンにさらされることで乳がんの発症リスクが上昇することがわかってきました。
特に乳癌組織での、エストロゲンの血中濃度が発症に重要であるとされます。
このエストロゲンが関与するものとして、下記の3つが挙げられます。
1.肥満
食生活の欧米化に伴う高脂肪・高タンパク質の食生活はホルモンバランスを崩す原因になります。
脂肪細胞はエストロゲン産生に関係するため、肥満の方ではエストロゲンレベルが高くなります。
2.出産経験の有無
出産経験がある女性とそうでない女性とでは、ない女性の方が乳癌を発症する確率が高くなります。
妊娠中に多量にエストロゲンが消費され、減少することが理由の一つといわれています。
また、初産年齢が高い女性(30歳以上)の方が乳癌のリスクが高くなることもいわれています。
3.授乳経験の有無
授乳経験のない女性は授乳経験のある女性と比較して乳癌のリスクは増加します。
授乳期間が長くなるほど乳癌のリスクが低下します。
母乳を作ることによって、エストロゲンが減少されるからだと言われています。
授乳を頑張って続けることは、お母さんにとっての乳癌になりにくい体作りなっているといえるかもしれません。
3種類ある乳癌の症状
乳癌には、大きくわけて非浸潤がん、浸潤がん、パジェット病の3つに分けられます。
非浸潤がん
乳管の壁から発生して乳管の中を広がる癌で、患者全体の約20%。です。
癌細胞が基底膜という膜に包まれており、その膜を破って出てきていない状態です。
この場合早期がんであり他の臓器に転移している可能性はかなり低いです。
非浸潤がんは触れても全くわからないことも多く、マンモグラフィーや超音波などの検査が必要です。
浸潤がん
乳管の壁を破って乳管の外に広がる癌で、最も患者数が多いです。
浸潤がんの場合はしこりとして触って分かることもあります
浸潤がんはがん細胞が、血管やリンパに流入し全身に転移する可能性があります。
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パジェット病
乳頭のびらんによって発見されるがんで、全体の1%未満。
乳頭がただれてなかなか治らない場合は、パジェット病の可能性があります。
乳癌は、男性にも発生することがあります。
年間の死亡数でいうと女性の100分の1と、非常にまれな癌です(日本医師会より)。
乳癌と間違われやすい症状の病気
乳房に痛みを感じると、「乳癌では!?」と心配になる人が多いかもしれません。
でも、乳癌の主な症状の多くはしこりです。
痛みを感じる場合は、癌ではない可能性の方が高いといえます。
乳癌以外に乳房に痛みを感じるものとして、乳腺の良性の変化である乳腺症、良性のしこりである線維腺種、または乳腺炎などが考えられます。
乳腺症
乳房のしこりを見つけて受診する人で、一番多い病気が乳腺症です。
30代後半から閉経前後の女性に多く、女性ホルモンによる乳腺の良性の変化です。
両方の乳房にしこりが見られるほか、乳房の痛み、乳頭からの分泌物がみられます。
症状は月経周期に伴って変化します。
とくに月経前1週間~10日ほど前から、症状が強くなり、月経が終わると症状が軽快します。
また、しこりを触るとよく動くという特徴もあります。
乳腺症の多くは閉経後に自然によくなるので、治療を行わず経過観察を行うケースが多いです。
痛みが強い場合は薬による治療を行います。
乳腺線維腺腫
10代後半から20代にみられる乳房のしこりは、ほとんどが乳腺線維腺腫です。
腫瘍ではなく、乳腺組織が異常に増殖してしまった状態です。
女性ホルモンと関係があるのではないか、とみられています。
しこりは触ると弾力があり、なめらかでビー玉のようにココロコロとよく動きます。
線維腺腫は通常、徐々に大きくなって2~3cmほどになると自然に小さくなり消滅します。
多くは治療の必要がありません。
サイズを確認するために半年~1年毎の定期検診をします。
線維腺腫が乳癌になることはないし、線維腺腫があるから乳癌になりやすいということもないです。
乳腺炎
授乳中に胸にしこりあったり、乳汁が滞っていたりして、細菌感染することで起こる炎症をいいます。
乳腺炎は、授乳中のトラブルとしてよくみられるものです。
乳房の中に乳汁がたまって炎症を起こしてしまう、うっ滞性乳腺炎と、乳頭にできた傷などから細菌が侵入してしまう化膿性乳腺炎とがあります。
症状としては乳房のしこりや痛みに加え、発熱、乳房の赤みや熱感などがみられます。
乳癌は早期発見が一番です。どんな症状でも受診しましょう
乳癌は痛みを伴うことが少ない病気だと言われていますが、痛みを感じたことがきっかけで病院を受診し乳がんを発見した方もいます。
乳癌ではなかったとしても痛みがあるということは、体に何らかの不調が発生しているというサインです。
乳癌に限らず、病気は早期発見が非常に重要です。
しこりの有無だけで乳癌かどうかを判断することはできませんが、しこりのチェックが乳癌の早期発見につながったケースが多いことは間違いありません。
早期の状態で乳癌を発見できれば9割以上は治るのが乳癌の特徴です。
乳癌の治療法にはいくつもの選択肢がありますが、発見が早ければ早いほど選択肢の幅が広がります。
まとめ
女性にとって、大切な乳房です。
守るためにも、原因や特徴的な症状を自分で把握し、早期発見しましょう!
もしかしたら乳癌かもしれないと疑っている症状があるのならば、一度しっかり検診を受けることで不安を解消できるでしょう。
定期的なセルフチェックと定期検診をお勧めします。